進化

今回はイノベーション事業本部の齋藤が担当します。

プロ野球は交流戦、高校野球は春季大会と盛り上がっている時期ですが、野球に関して私が高校球児だった三十数年前とは、大きく変わったことがあります。

その一つが、バッターの防具です。

現在の硬式野球では、

  • エルボーガード(肘当て)
  • フットガード(すね当て)
  • リストガード
  • 手甲ガード

などを装着する選手が当たり前になりました。

しかし1990年代前半までは、こうした防具を付けない選手が多数派でした。


1990年代の打者

当時の代表的な打者を見ると、

  • コンパクトな構え
  • 身体を大きく開かない
  • インコースを避ける技術重視

という傾向があります。

理由は単純です。

「当たると痛いから」

です。

140kmを超える硬球が肘や足に直撃すれば大きなダメージになります。

そのため打者は無意識に身体を守りながら打席に立っていました。


現代の打者

現在では防具の進化によって事情が変わりました。

肘や足を保護できるようになり、

  • ホームベースに近づく
  • インコースを怖がらない
  • 身体を大きく使う

という打撃スタイルが増えました。

特に内角球への対応は30年前と比較して大きく変化しています。


打撃フォームにも影響

防具の進化は単なる安全対策ではありません。

打撃理論そのものを変えました。

昔は

「避けながら打つ」

要素が強かったのに対し、

現在は

「踏み込んで打つ」

要素が強くなっています。

その結果、

  • 本塁打数の増加
  • 打球速度の向上
  • スイングスピードの向上

にもつながっています。

 

 


守備も変わった

元読売ジャイアンツの投手、現オイシックス新潟アルビレックスBC CBO 桑田真澄氏は、昔ながらの

  • 正面に入れ
  • 体の前で捕れ
  • 逆シングルは最後の手段

という教え方に対して、現代野球では必ずしも正しくないと話すことがあります。

理由はまさにグラブの進化。

30年前のグラブ

  • 重い
  • ポケットが浅いものも多い
  • 捕球面が小さい
  • 逆シングルだと弾きやすい

だから正面に回り込むことが重要でした。

今のグラブ

  • 軽い
  • ポケットが深い
  • 小指二本入れで閉じやすい
  • 捕球力が高い

そのため、

「わざわざ正面に回り込むより、逆シングルで最短距離で捕った方がアウトにできる」

ケースが増えました。


私の現役時代、三十数年前なら

「正面に入れ!」

と怒られた打球でも、今は

「その方が送球まで速い」

という考え方になっているとのことです。ずいぶん変わりましたね!

野球に限らず、道具や技術の進化が目覚ましい昨今、使う側も進化し、うまく付き合っていきたいものですね。