今回は、システム本部の渡辺雅人が担当します。
今年も残すところあと僅かとなりましたが、毎年この時期に発表される今年の漢字は「熊」でした。
今年は、会社の周辺や生活圏にも熊が出没するようになり、人的被害や死亡者まで出ていることから
命に関わる脅威が身近に迫ったと感じられた一年でした。
そして私自身にとっても、今年はまさに命に関わる出来事がありました。
そのため、私の今年の漢字は「命」です。
その出来事は、今年の2月のことでした。
2日続けて、夜中に胸の痛みで目が覚めたにもかかわらず、その深刻さを軽く考えてしまい、
3日目の夜にお酒を飲んでいたところ、心筋梗塞を発症しました。人生で初めて救急搬送され、
山形大学医学部附属病院へ運ばれました。
入院した翌日には、致死率が極めて高い「心臓破裂」を起こし、緊急手術を受けることになりました。
幸いにも入院中であったという運と、山形大学医学部附属病院の優秀な外科医の先生方のおかげで、
一命を取り留めることができました。
手術後は人工呼吸器を装着し、体を動かすこともできず、夢と現実の区別がつかない状態が続きましたが、
5日後にようやく人工呼吸器が外れ、少しずつ食事とリハビリを始められるようになりました。
更に1週間後には一般病棟へ移ることができ、その後、約1か月の入院治療を経て退院することができました。
家族の話では、手術前に医師から「助かる確率は五分五分で、助かっても半身不随になる覚悟が必要」と
説明を受けていたそうですが、後遺症としては右足の一部にしびれが残っているものの、日常生活には
ほとんど支障なく過ごせています。
もちろん手術を受けた心臓ですから、決して万全な状態ではなく、いつまで持つのかわかりませんが、
せっかく救っていただいた命です。これからは大切にしていきたいと思います。
生死の境をさまよったとき、人は三途の川を渡る夢を見ると言われますが、私の場合は地獄の閻魔大王に会いに行き、
「お前はまだ死んではならん」と追い返される夢を見ました。

※この画像はAIで作成したイメージ画像です。
今週、あるお坊さんが書いた記事で「かつて死を間近に感じた時があり、その時から死ぬ瞬間の痛みや恐怖よりも、
周りの大切な人に感謝の気持ちを言えずに死んでしまうという後悔を残す方がずっと怖い」と言っていました。
同じく死を間近に感じた者として、なんとなくそんな境地になってきたように感じます。
来年は、この世に残していただいた意味を探しながら、あの世へ確実に旅立つときのことも踏まえて、
後悔のないように少しづつ準備をしていきたいと思います。
