イノベーション事業本部 山川です。
家の物置を整理していたら、懐かしい天体望遠鏡が出てきました。
私が小学生の頃、両親にねだって買ってもらったもので、箱を開けてみるとまだしっかりしていて、十分使えそうな状態でした。
せっかくなので、夏休みの夜に小学生の子どもを誘って天体観測に出かけることにしました。
最初のターゲットは観測の定番、月です。
レンズをのぞくと、大小さまざまなクレーターがくっきりと見えました。
肉眼ではあんなに美しい月も、レンズ越しではまったく違う表情を見せます。
レンズを無理やりスマホで接写した写真なので、画質はご容赦ください。

子どもの感想は「ボコボコで気持ち悪い」。
うん、まあ、たしかに…
このままでは「ボコボコで気持ち悪い」だけが感想になってしまうので、もう少し“すごいもの”を見せたいと思いました。
そもそも、この望遠鏡をねだったのは、私が小学生のときに参加した天体観測イベントがきっかけでした。
そのとき、ガイドさんに教えてもらいながら初めて土星を見ました。
肉眼ではただの点にしか見えなかった星が、望遠鏡を通すと、図鑑やテレビで見た「輪っかのある、あの土星」になった瞬間、「ほんとに空にあるんだ」と感動したことを、今でも覚えています。
そのあと、買ってもらったこの望遠鏡を父と一緒に持ち出して、交代でのぞいていたのも思い出しました。
ガイドさんはいないので、「あの光かな?」と順番にのぞいては、輪っかが見えなくて次の星へと、父と2人で土星を探してました。
そんなことを思い出しながら、同じ望遠鏡で、今度は子どもと一緒に土星を探しました。
今はスマホアプリで位置をすぐに確認できます。助かる〜。

※この日もこうやって位置を確認しました。肉眼だと他の星と同じただの点だけど、ほんとに空にいるんですよ、土星。
東の低い空に輝く星に照準を合わせました。
レンズをのぞくと、小さくても輪っかがはっきり見える土星がそこにありました。
月よりずっと遠いぶん、本当に小さくて、レンズに少し触れただけでブレて、すぐ視界から消えてしまいます。

※写真は撮れなかったけど、再現イメージはこんな感じです。最初は「え…ある…?」ってなるやつ。
「マジわっか!」「えっぐぅ!」「マジわっか!」
子どもと交代でレンズをのぞいて、よくわからない言葉を繰り返しながらゲラゲラ笑いました。
写真には残らなかったけど、いい時間でした。
あとで聞いたら、土星より
中腰でレンズに触れないように片目をつぶってのぞき込む私の顔のほうがツボだったようで、
「いかちぃ顔してて無理だった」らしいです。(そんなつもりはなかった)
子どもがこの体験をどう感じたのかはわかりませんが、こういう小さな出来事が、あとになって心に残るものになってくれたらうれしいです。

