この度ブログを担当させて頂きます、庄内支店勤務の武田で御座います、今回は私の名前についてお話ししたいと思います、どうぞ宜しくお願いいたします。
先日、お役所でパスポート申請手続きをしていたところ、申請書の氏名欄において訂正を求められてしまいました。
誰もが自分の氏名記入を間違える事などそう起こる事ではないと思います、かくいう私も何を間違えてしまったのか想像もできぬまま、窓口での説明を聞いておりました。
提出した書類を目の前に置かれたので、指摘の個所を見直してみましたが、何も間違えておりません、名の欄には【隆史】と見慣れた2文字が正しく書かれておりました。
私の名前は【隆史(たか・し)】と申します。
理解の及ばぬまま係の方に「何も間違えてはいないようですが?」と答えましたところ「戸籍と同じ様に記載してください」と返されました。
わたしは「この方は何を言っているのかな?」と首を傾げていたところ、
係の方は私の戸籍票を差し出し「ここです」、と名の欄にある【隆】文字の右上にある【攵】を指し「この通り記入をお願いします」と言われるので、違和感は有りましたが「行政手続きだし戸籍票フォントに合わせて申請書を書かないといけないのかな?」程度に思いながら、言われるまま【攵】と書き直すなど事を進め、最終的には無事パスポートを頂戴することが出来ました。
その後自宅へ戻ってからも、お役所で受けた文字への指摘が心の中にモヤモヤっと残っておりましたので、控えておりました戸籍票を目を凝らして見直してみたところ、自分の名前の一文字が明らかに違っておりました。
「この文字はいったいなに?」と思い辞書を引いたところ、戸籍票に記載されていた文字は新字ではなく旧字でした、ほんの一部が異なるだけなのですが、画数が1画異なるので読みと意味は同じでも文字としては全くの別物。
落ち着いて自分の名前を思い返しました、生涯共にしてきたわたしの名前は【隆史(たか・し)】(新字)のはずなのですが、どうやら実は違っていたみたいです。
新字の【隆】は右上(生の上)が、【夂】※3画
旧字の【隆】は右上(生の上)が、【攵】※4画
さらに細かくいうと、旧字の【隆】は生と攵の間に【一】も付きますが、私の【隆】は【一】の無い旧字という事になります、その漢字を正しく知らなければ気が付かない、ほんの小さな違いでした。
現に私は今回まで旧字を知らなかったが為に、何度か目にしていたはずの戸籍票上の文字違いを見落としていたのだと思います。
命名の際には画数なども考慮しますので、両親祖父母が考えを巡らせ戸籍は旧字・常用は新字、などといったやり取りが当時にはあったのかな?と微笑ましくも思いつつ、経緯を知るべく母へ「なんで私の名前の一文字は旧字なの?」と確認をしたところ、「え?どういう事?」と予想外の反応をされてしまいました。
命名&出生届提出に関わったのであろう母も「貴方の字は【隆】(新字)、そもそも旧字の【隆】って何よ?」と辞書を引き始めましたから、戸籍上の私の名が旧字であった事実を知らずにいたのです。
私としては、驚きはしましたが、49年間も当の本人が気付きもしない事であり今更気にする程もない些細な事とし、母とのやり取りを「どうやら、そうみたいよ」で片付けましたが、「何がどうしてこうなった?」と疑問はこの先も心のどこかに居座り続けるのかな?と思っております。
■私なりに原因を予測
・出生届を書く際に【夂】と【攵】を書き違えた
・出生届に書かれていた文字が汚くて【夂】を【攵】と捉えられてしまった
・出生届へ意図して旧字を書いたが、その情報が家族内で共有されていなかった
・出生届から戸籍簿を作成する時に役所が書き違えた
・戸籍簿からデータへの転換入力時にお役所が書き違えた
・なんとなくそうなった
なんとなく昭和クオリティーだったという事なのかもしれません。
最後になりますが、今回の出来事にてあれこれ調べ知りましたが、私の名前として届けられている旧字の【隆】は、昭和56年には名づけに使用不可となっておりました、ちょっとしたレアリティを感じながら、これからも大事にしていきたいと思います。
※実生活では使いません今まで通り新字で通します。